戦地からの便り　 戦死の公報、英霊帰還、その後

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公報（戦死者の件通知、死亡報告書、死亡告知書）

戦死者の件通知

原本の大きさは縦246mm 横168mm。謄写印刷されいて、氏名と日付は手書き。

山ニ第99号の1
　 昭和21年8月24日
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　山田村長　高田省三
遺族 妻 小田桐光子殿
　 　 　 戦死者の件通知
　 本日津名郡佐野町長より本職宛別紙の通り通牒を受けましたに付き、早速御通知申し上げます。
　 曩に（さきに）、大命の下（もと）勇躍征途に上られしも、不幸敗戦の憂き目となり復員の一日も速やかならん事を待望せられましたに拘わらず、此の訃報に接し誠に哀悼に堪えません。
　 ご遺族各位に深甚なる敬弔の意を表しますと共に御英霊の御冥福をお祈り致します。

死亡報告書　写

原本の大きさは縦243mm 横166mm。宛先、本籍が訂正されている。

　 　 　 　 　 死亡報告書
　 　 　 　 　 　 　 本籍　 兵庫県津名郡佐野町佐野組2462番地の1
　 　 　 　 　 　 　 戸主　 小田桐 正一
右昭和20年4月11日午前2時0分　ビルマ パプン県
方面に於て戦死す。
　 　 　 　 昭和21年8月13日
　 　 　 　 　 　 　 　 　 兵庫地方世話部長　 秋山 久三
佐野町長 殿

死亡告知書

原本の大きさは縦254mm 横118mm。

　 　 　 　 　 死亡告知書
　 　 　 　 　 　 　 本籍　 兵庫県津名郡佐野町佐野組2462番地の1
　 　 　 　 　 　 　 陸軍大尉　 小田桐 正一
右昭和20年4月11日　ビルマ　パプン県
方面に於て戦死せられ候條此段通知候也
　 追而（おって）市区町村長に対する死亡報告は戸籍法第119條に依り官に於て処理可致（いたすべく）候
　 　 昭和21年8月13日
　 　 　 　 　 　 　 兵庫地方世話部長　 秋山久 三
留守擔当者　（父を抹消して）妻　 小田桐（秀次を抹消して）光子 殿
　 　 　 　 　 -　-　-　-　-　-　-　-
【注】　清書した告知書の日付は　 昭和21年9月9日

• 死亡報告書で、本籍地を書き換えているが、現住所と混同したためと思われる。
• 死亡報告書では、戸主 小田桐正一となっている。
  死亡報告書の作成された昭和21年8月13日には戸主であった秀次は昭和21年1月26日にに死亡しているので戸主の子である正一が戸主になったと推定されたようである。
  ただし、戦死した日（昭和20年4月11日）の戸主は秀次であった。
• 死亡告知書の留守担当者は告知書が作成された日（ 昭和21年8月13日）には、父秀次はすでになくなっているので、妻の光子に書き換えられたと推定できる。
  戦死した日と通知の日の間に起こった戸籍上の異動がうまく反映できなかったようだ。

封筒の大きさは縦205mm 横83mm。

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