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戦地からの便り 小田桐正一  011 お正月

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宛名 通信文

B第2信
  お正月が来て、ボクは七つになりましたね。トシコ(敏子)ちゃんも四つですね。元気で、賢くしていますか。
  お父ちゃんは お正月には、山田【メモ】のお餅のようにおいしいお餅をたくさん頂きました。
  お正月は寒い位でしたが、それから、船や汽車にたくさん乗って、暑い暑いところにいます。そちらでは一番寒い時分に、ここでは、シャツ1枚でいます。それでも、夜は涼しくなるので、寝るのに困りません。ホタルも飛んでいます。
  日本の国は今、悪い国と戦争していますから、ボクも賢くせねばいけません。お父ちゃんは、ひとつ、飛行機を撃ってやろうと思っています。さよなら。

1942/04/28着信
  【メモ】山田  秀次の妻はるの実家。農村。現神戸市北区山田町。

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