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戦地からの便り 小田桐正一  021 内地空襲

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宛名 通信文

  内地空襲のニュースをラジオで聞いた。が、皆、無事のことと思う。御町内の方々の御指導によって動くことが大切です。
  当地では例年よりも一ヶ月早く雨を見た。併し、お陰で大分涼しくなって、なによりです。
  「支那の夜」の唄が良く流行しましたが、最近、蓄音機とレコードを手に入れて、「荒城の月」や虎造の「富士川の血煙」等を味わっています。
  海岸へ時々出て、魚を釣ることもあります。「アコ」なんかは、内地と同一です。味は、余り良くないそうです。
  余り変わったこともないので、ツイ書くのも無精し、方々へ御無沙汰しておりますから、宜しくお伝え願います。

着信月日不詳(内容から1942年4月18日の後)

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