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戦地からの便り 小田桐正一  028 果物の話 2

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宛名 通信文

第5信
  マングスチンと云うのは、外形は丁度柿の様であり、割ると、実は白く、そして、ミカンの様な房の形をして居ます。甘スッパク、丁度ブドーの様です。
  ドリヤンは、一寸妙な匂いがするので、一般向きではありませんが、なれると、こんな甘いものはないそうです。
  その他、色々な果物を食べました。マングスチンが一番あっさりしていて、且、日本人向きでしょう。
  第1の国でも第2の国でも、ヨク、砂糖きびをかじっています。
  椰子の水は炭酸泉の如く、その実は、白く、柔らかいものは、ウイロの様であり、堅いものは、イカの刺身の様です。土人は、食事の代わりに、之を食べます。第3の国では、鶏に米をやるより、此の白い実をやる方が、喜びます。(終り)

着信月日不詳

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