第51信
隣保の方へは、各家へお礼状出します。大分知らぬ名前も見受けられます。熊野、河合両氏はちょっと見当がつきませず、また、大和さんは転宅されましたか。折角の寄書も、あまり、隣保の事情が分からず、おざなりの文句では、詰まりません。それに、こちらにももはや余り変わったこともなく種切れとなり、更に、これからはハガキも不十分となろうと思いますから、今后は一括してお礼状を出さして頂きます。
二星さんが亡くなられた由、当方からはお悔状は出しませんから、宜しく御伝え置き下さい。
坂部先生の方へは、こちらからお悔状を出します。
どうも暑い処では、何枚もハガキを書いたりする様な根気仕事が続きませず、また、軍隊は暇なようで忙しいものですから、これで失礼します。
1943/02/11発信