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戦地からの便り 小田桐正一  079 泰緬鉄道

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宛名 通信文

第58信
  最近は当地方へもよく、内地からの書翰が来るようになったので楽しみです。早いので40日、遅いので4ヶ月。新旧とりまぜてやって来ます。流石にこの返事は、航空便丈に3、4週間でみな届いています。手紙は2月の中頃までの分がつきました。お正月に写したらしい写真も着き、敏子の良く肥えているのには感心です。
  一寸、茲2ヶ月余り御無沙汰して居りましたが、実は、内地で喧しく云われている泰緬鉄道の方へ視に行って居りました。全くのジャングルを切り開いて鉄道をつける御苦労がハッキリ判りました。此鉄道は、今後の大東亜戦争は勿論、その建設に、重大な役目を致します。疫病、悪天候と戦って、皆一生懸命です。

1943/06/05発信、06/27着信 航空便

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