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戦地からの便り 小田桐正一  131 疎開の費用

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宛名 通信文

第112信
  疎開の為に、色々と費用が要ったことと思いますので、今日、金500円也を御送金致しました。余りがあれば、おばあちゃんの医療費の一部に振当てて下さい。
  右のお金は、小遣いの残りを集めたものです。決して、こちらは、不自由したり、小遣いに困ったり致して居りませんから、安心して使って下さい。尚未だ要る様なれば、貯金も若干ありますから、お送り致しても宜しいです。
  払渡郵便局名を指定せねばならぬのですが、山田の方のが判りませんので、以前のままにして置きました。月に1度位は、神戸に出る序でもあることでしょう。山田の局名判れば至急御一報下さい。先ずは、要用のみ。

1944/10/25発信、1944/12/07着信 航空便

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