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戦地からの便り 小田桐正一  053 郵便事情

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宛名 通信文

第31信
  8月分第2回分が、本日着きました。土居君へも、山田の方へも通信を致して置きました。写真週報、週報(9月9日分)も頂戴致しました。約50日後です。
  写真が付いた由、何よりです。ご承知の様に、通信は凡て、船に依り、その船たるや、未だ敗残敵船がコソコソして居る海を進むのですから、中には未着もあり、遅延もあります。従って、貴着次第、仮へ(たとえ)当方としては、親類方々へ時々通信はしていますが、未着することもあるのを予想して、諸々へ宜しく御伝え下さい。
  当方にしても同様、殊に、宛名が度々変わり、非常に遅れることもあります。高商の岡本真一氏の住所を知らして下さい。

1942/12/02着信
  文面から察すると、日本からマレーへ50〜60日、直ぐに返信を出したとして、マレーから日本へ30日程度掛かったようだ。

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