第103信
おじいちゃんからの2月28日付及3月30日付手紙、第19信、第20信の葉書、光子からの第20信、第22信、第21信、受取りました。
実は、最近2ヶ月程、雨の中を方々歩き廻って居りましたので、御無沙汰致しました。
目下、ビルマは雨期で、毎日毎日雨、雨、雨です。その中を2ヶ月歩き廻るのだから、一寸閉口でしたが、極めて元気旺盛です。家許りでなく、そんな訳で、方々へも御無沙汰致しておりますから、宜しく御伝え下さい。更に、別に、之と云って書くこともないので、ツイ御無沙汰勝になります。この間の事情も御察し下さい。
町内の婦人班から、映画雑誌を送って頂きました。何れ、御礼状は出します。
1944/08/11発信、1945/01/20着信 航空便
1944年11月頃神戸市兵庫区から、武庫郡山田村（現、神戸市北区山田町へ疎開したので、転送の付箋が付いている。
疎開先の林福市は、正一の母はるの兄。農家の納屋の一部に床と天井をつけた2部屋と台所を作り、正一の両親、妻、2人の子供、合わせて5人が住んだ。